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体幹筋力発揮時間とバランスの関係

著者:高橋惠美

文献:理学療法科学 第28巻2号 209-2014頁(2013)

 

【目的】本研究の目的は、体幹筋力がバランス能力に関係しているのではないかと考え、転倒の危険因子であるバランス能力を改善させる体幹筋のバランス運動を行い、運動効果を検討した。

【方法】健常若年者で体幹筋のバランス運動を週2回12週間行い、運動効果を検討。評価項目は静的・動的バランス、筋力、柔軟性である。評価方法はBIODEXを用い、体幹筋を測定し、Balance masterを用いmCTSIB、LOSを評価し、全体の変化をとらえるためにパフォーマンステストを用いた。

【結論】静的バランス、動的バランス、体幹筋力発揮時間(伸展加速時間)においてESは効果量が大きいとなり、バランス運動の効果が認められ、体幹筋力発揮時間とバランスの関係が示された。

 

コメント

バランスが悪く座位が難しい、歩行に繋がらない、など様々な患者や利用者がいます。一人一人様々な要因が考えられますが、今回の文献は健常若年者での検討ではありますが、体幹筋のバランス訓練を行うことで、体幹筋力の伸展加速時間において効果量が大きい、バランス能力には伸展加速時間が関与していることが示唆され、バランス能力には特に背筋の瞬発的な筋力発揮が必要となることが考えられました。この研究の結果を臨床で検証し、患者、利用者の日常生活に結びつければと思います。

 

(文責:海南病院 尾﨑正典)

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