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著者:斎藤孝
発行所:KKベストセラーズ
文責:岡崎共立病院 作業療法士 進藤隆治

本書は、古今の哲学者たちの思想を自分の日常にどう生かすかを意識し、西洋の哲学の概念に加え、その哲学を活用して豊かに生きていく方法を紹介している。


内容
第1章 現代社会に使える哲学
第2章 哲学と宗教の歴史から見えること
第3章 古代から現代までの哲学の使い方
    古代ギリシャ哲学:ソクラテス・プルトン・アリストテレス
    イギリス経験論:ベーコン・ロック・ヒューム
    近代哲学の三巨頭:デカルト・カント・ヘーゲル
    現代哲学①実存主義:キルケゴール・ハイデガー・カミュ
    現代哲学②現象学:フッサール・メルロ=ポンティ
    現在哲学③構造主義:ソシュール・レヴィ=ストロース
    現在哲学④ポスト構造主義など:フーコー・バタイユ・ドゥルーズ

コメント
 認知神経リハビリテーションの関連の書籍で名前を聞く哲学者が多く紹介されている。
この本では、古今の哲学者の思想を順に紹介されており、生活にどのように生かせるのかを提案している。本書を読むことで今まで難解と思っていた哲学が、少し楽しいものではないかと考えを改めた。例えば身体を物として取り扱うような「心身二元論」を説いたデカルトの思想自体を批判的に捉えていた。しかし、認知神経リハビリテーションにおける演繹的な真理へのアプローチの仕方「演繹法」はデカルトが唱えたものであった。この本を読むと哲学がどのように発展し世の中に貢献してきたのかを知る事ができる。
 カルロ=ペルフェッティは様々な哲学者の思想を取り入れ認知神経リハビリテーションを提唱した。それは哲学者の思想をリハビリテーションにどのように活かせるかを追求してきたものである。本書の哲学者の思想を生活にどのように活かせるかの考え方は、私たちの臨床にも哲学を活かしやすくしてくれるのではないかと考える。

 

使う哲学

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