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脳疾患によるアパシー(意欲障害)の臨床改訂版

編集:小林祥泰

発行所:新興医学出版社

発行:2016年

 私はリハビリテーションを行う際に、患者さんが意欲的にリハビリテーションに参加できるかを重要視しています。患者さんが積極的にリハビリテーションに取り組む姿勢がなければ、その効果も期待できません。

 意欲障害をアパシーと呼びますが、まず、目の前の患者さんがアパシーであるのか、どの程度のアパシーなのか知る必要があります。認知神経リハビリテーションでは、リハビリテーションへの参加意欲が高い患者を対象としていることが多い印象がありますが、臨床ではそのような方は多くありません。やる気のない患者さんがどのような課題であれば興味を持ち、リハビリテーションに参加してもらえるのかを評価し、アパシーの程度が変化するのか評価することで、適切な課題を選択できる可能性があります。

 この書籍で紹介されている評価方法は、Vitality Index、やる気スコアなどです。本書は、意欲障害の脳機能や評価方法が詳細にまとめて記載されています。特に脳機能の話は、内部観察のヒントになりそうです。私は、改定前の本書を熟読しましたが、本書もさらに熟読し、臨床で生かしていきたいと思っています。

 

(文責:川島病院 若月勇輝)

脳疾患によるアパシー(意欲障害)の臨床

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