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運動イメージ想起能力の年代別基準値の作成および高齢者における転倒との関係

-手・足の写真によるメンタルローテーションを用いた検討―

引用文献:理学療法科学23(5):579‐584,2008

著者:山田実,上原稔章

 

<要旨>

【目的】本研究の目的は,メンタルローテーションを用いた運動イメージ想起能力の年代別基準値を作成し,さらに高齢者については転倒との関係を検討することである.

【対象】対象は20歳から86歳までの333名であった.

【方法】4方向に回転させた手足の写真を見て,それが右なのか左なのかを判断するというメンタルローテーションを行い,その反応時間を記録した.なお,65歳以上高齢者に関しては,測定日より1年間の観察期間を設け,その間の転倒の有無を調査した.

【結果】手,足の写真ともにメンタルローテーション反応時間は,加齢とともに延長する傾向にあった.また,転倒高齢者の反応時間は,非転倒高齢者よりも優位に延長していた.

【結論】メンタルローテーションを用いた運動イメージ想起能力では,加齢とともに延長する傾向があり,さらに転倒リスクの高い高齢者の反応時間は,より延長することが示唆された.

 

<感想>

岡崎のETC勉強会では転倒について勉強を行っている。ETCでは運動イメージを想起させるが,運動イメージ想起の時間を計ることで転倒リスクを予想できる可能性があった.

なお,論文内でも述べられていたが,対象者人数が多い為に脳機能イメージング装置を用いておらず筋感覚イメージが正確に行えていたかは不明であるということであったということである.

 

<文責>

永原巧

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